ディロフォサウルス


基本データ

  • 分類:獣脚類
  • 属名:Dilophosaurus
  • 生息年代:ジュラ紀前期
  • 食性:肉食
  • 全長:約6メートル
  • 重さ:400キログラム
  • 化石が発見された場所:米国、中国

特徴

ディロフォサウルスは初期の大型の獣脚類のひとつであった。重さは約400キログラムにも達し、ジュラ紀前期の主要な肉食恐竜であった。

吻の前方についていた歯は長かった。獲物の肉をかむのに適した形状の歯になっていただろう。臼歯は長く、とがっていて、刃物のような形をしていたが、これは典型的な肉食恐竜の臼歯の形であった。下あごはほっそりとしていて、首の骨は大きくなかった。アゴと首の筋肉は、この恐竜の子孫の獣脚類ほど強力ではなく、また大きくも無かった。ディロフォサウルスは、ジュラ紀後期に出現するアロサウルスケラトサウルスのように、獲物を圧倒するということはなかったのである。

ディロフォサウルスは動きが速くて素早かった。前肢は小さく、走るのにはめったに使用されることが無かった。前肢の4本の指のうちの3本にカギヅメがついていて、捕まえた獲物を引き裂くのにそのカギヅメは役立った。後肢には3本のつま先があって、そこにもカギヅメがついていた。尻尾は長く、どっしりとしていて、動くときにバランスをとるのに役立った。

ディロフォサウルスで忘れてはならないのは頭部についていたトサカであろう。吻の先端から両眼の上まで、二つのトサカがついていた。このトサカは薄い骨でできていた。

このトサカがあることによって、頭部は丸く、より大きく見えたことだろう。エサや領土を求めて争うときに役立ったものと思われる。古生物学者の中には、ディロフォサウルスが社会的な動物であり、トサカを見せ合うことによってライバルとの争いを解決していたということを主張する人もいた。トサカがこの恐竜の社会的な地位をあらわすシンボルだったのではないかということである。おそらく、縄張りやメスなどを支配したオスは、最も大きく、そしてカラフルな頭部とトサカをもっていただろうと思われる。このトサカは、向ってくる敵に対して警告の役割も果たしていた。

化石について

1942年に、米国のアリゾナ州でサム・ウェルズが最初にディロフォサウルスの化石が発見した。現在では、米国のカリフォルニア大学の古生物博物館にこの恐竜の化石がおさめられている。

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