プラテオサウルス

カーネギー博物館コレクション プラテオサウルス 4025-01

基本データ

  • 分類:古竜脚類
  • 属名:Plateosaurus
  • 生息年代:三畳紀後期
  • 食性:植物食
  • 全長:8メートル
  • 重さ:1000キログラム
  • 化石が発見された場所:ドイツ、スイス、フランス、デンマーク

特徴

プラテオサウルスは最も有名な古竜脚類であり、三畳紀の恐竜の中でも最大のサイズを誇っていた。成体は1トンほどの重さに及んだ。

古竜脚類と竜脚類にはいくつかの共通点がある。どちらも四肢が強靭であり、長い首と尻尾をもち、小さな頭部は植物を食べるのに適していた。だが、成体の古竜脚類は体のサイズが小さい傾向があった。成体の竜脚類で一番サイズが小さい恐竜と、メラノロサウルスのような最大の古竜脚類を比較すると、両者は同じくらいの大きさであった。

プラテオサウルスの一番の特徴は手であった。小さな指と大きなカギヅメのついた親指があった。このカギヅメは樹木から葉っぱをもぎとったり、地中から根を掘り起こしたり、自分の身を守ったりするのに使われたと考えられている。前肢は後肢よりも短かったが、プラテオサウルスは四足歩行をする恐竜であった。

プラテオサウルスの後肢は長くて厚みがあった。後肢はコエロフィシスのように早く走るためにつくられてはいなかった。プラテオサウルスの後肢には5本の指があり、一番外側の指はとても小さかった。骨盤は小さかったが頑丈であり、四肢の筋肉はしっかりと発達していた。

古竜脚類は三畳紀の恐竜の中では変わっている。なぜなら、古竜脚類の首は長かったからである。そのため、古竜脚類は高いところにある葉っぱや枝を食べることができただろう。また、プラテオサウルスは後ろ足で立って、普段よりもより高いところにあるエサをとることもできただろう。

プラテオサウルスの頭部は小さかった。後に登場する竜脚類とくらべると、頭部は長く、平たい形状をしていた。下あごと吻の先端部分は湾曲していたので、この恐竜は笑っているような顔つきにみえた。歯は葉っぱのような形をしていた。古竜脚類のアゴと筋肉、歯というのは植物をエサにするのに適していた。プラテオサウルスは口の中の頬の部分にエサをためておくことができたと思われる。エサを食べるときに、口からエサがこぼれないような口の構造になっていたのである。また、エサの消化を助けるために、プラテオサウルスは胃石と呼ばれる石を飲み込んだ。胃の中に飲み込んでおいた石がこすりあわさって、エサをすりつぶすことができたのである。

プラテオサウルスは高いところにある木生シダの葉っぱなどを食べていただろう。後に登場する竜脚類や現代のキリンのように高いところにある植物をエサにしていたのである。

生態

プラテオサウルスがどのように自分の身を守っていたかについては、古生物学者たちの間でも意見の一致はみられない。ある学者によれば、プラテオサウルスは肉食恐竜にとって捕まえるのが簡単な獲物であり、その歯やカギヅメは防御の役には立たなかっただろうということである。また反対に、カギヅメや強靭な後ろ足が身を守る武器になっていただろうと考える学者もいる。

また、プラテオサウルスの化石が一箇所で大量に発見されたことから、この恐竜は群れを作る習性があったと考えられている。厳しい日照りなどで、植物が少なくなると、プラテオサウルスは群れを作って別の場所に移動した可能性がある。

化石について

プラテオサウルスは1837年に、ドイツの古生物学者のH・フォン・マイヤーによって記載された。プラテオサウルスとは、「平らなトカゲ」という意味である。

プラテオサウルスはこれまでにヨーロッパで、50箇所以上で発見されている。

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