パラサウロロフス
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基本データ
- 分類:鳥脚類
- 属名:Parasaurolophus
- 生息年代:白亜紀後期
- 食性:植物食
- 全長:12メートル
- 重さ:3000キログラム
- 化石が発見された場所:カナダ、アメリカ合衆国
特徴
パラサウロロフスは面白い形をした恐竜であった。首から下は普通の恐竜とあまり変わらなかったが、頭部がトロンボーンのような形をしていたのである。
パラサウロロフスは、白亜紀後期に北米に多く生息していたカモノハシ竜のひとつである。この恐竜はサウロロフスと似ているが、サウロロフスのトサカは堅い骨でできており、一方、パラサウロロフスのトサカは中が空洞になっていた。
パラサウロロフスは鼻から空気を吸って、トサカの中空になった部分を通り、喉に空気を送った。
このトサカがどのような風に使われていたのかについてはさまざまな憶測を呼んだ。最初に、古生物学者たちは、パラサウロロフスがこのトサカを水中でシュノーケルのように用いたとか、空気を貯めておく場所に用いたのではないかと考えた。また、トサカは嗅覚を高めるための器官であったとか、脳を冷却するためにトサカが使われたなどという説も浮上した。
現在では、このトサカの機能というのは、カモノハシ竜の社会的行動と関係付けられている。パラサウロロフスの体の大きさや形などから、トサカは自分の存在を誇示するために使われたのではないかと考えられている。同じ群れのメンバーに対して自分の存在を知らせたり、あるいは年齢や性別を識別するのに、このトサカが役立っていたのではないかということである。
また、パラサウロロフスのトサカは中が空洞になっていて、それは肺につながっていたので、鼻から入った空気がトサカの中で反響したことも考えられる。音がこの恐竜の発声器官や喉頭でつくられて、トサカの内部を通る際に、音がより大きくなったのであろう。このようにして、パラサウロロフスは同じ群れのメンバーとコミュニケーションをとることができたのである。
生態
パラサウロロフスは草食恐竜であり、松ノ木の葉や、植物全般の葉や枝をエサにしていた。この恐竜の胃の化石から、パラサウロロフスは主に地上の植物だけを食べていたことがわかっている。首が長かったので、地面に生えている植物だけではなく、樹上の植物も食べることができただろう。パラサウロロフスはカモノハシ竜のひとつであり、頭部の先端には堅いクチバシがあって、口の奥にはたくさんの歯があり、かたい植物を咀嚼することができた。
パラサウロロフスは、大型の肉食恐竜にとっては簡単に捕獲できるエサだっただろう。パラサウロロフスの唯一の防御方法というのは、群れを作って走って逃げるということだけであり、ほかの草食恐竜が身を守るためにもっているような長い尻尾やカギヅメなどの武器はもっていなかった。普段は四足歩行をしていたが、危険を察知するするために、後ろ足を使って二本足で立つこともあっただろう。
化石について
パラサウロロフスはカナダのアルバータ州で発見された。1922年に、ウィリアム・パークスによって記載された。パラサウロロフスとは、「サウロロフス(別の恐竜の名前)の前」という意味である。
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