カスモサウルス
基本データ
- 分類:角竜類
- 属名:Chasmosaurus
- 生息年代:白亜紀後期
- 食性:植物食
- 全長:約5メートル
- 重さ:2トン
- 化石が発見された場所:カナダ、アメリカ合衆国
特徴
カスモサウルスはとても大きなえり飾りをもち、そのえり飾りには穴があいていた。えり飾りは上から見るとハート型をしていた。(カスモサウルスとは、「穴の開いているトカゲ」という意味であり、このえり飾りにあいていた穴に由来する。)
カスモサウルスは鼻の上とマユの上あたりに角をもっていた。その角の長さは個体によって違っていた。長い角をもつ個体もいれば、短い角をもつのもいた。チャールズ・スタンバーグが集めた標本にはカスモサウルスの皮膚の痕跡があった。
カスモサウルスは、アンキケラトプスやアリノケラトプス、トロサウルス、トリケラトプス、ペンタケラトプスなどと近い関係にあった。カスモサウルスは、カスモサウルス類の恐竜の中ではおそらく最も古く、そしてサイズが小さい恐竜だろう。
生態
カスモサウルスはおそらくほかの角竜と同じように、群れをつくる習性をもっていた。一箇所でカスモサウルスの骨が大量に埋まっていたボーン・ベッドも発見されている。(ボーン・ベッドとは、大量の化石が発見される地層のことを指す。)
カスモサウルスは天敵におそわれると、おそらく現代のサイがやるように、敵に向って突進していっただろう。これはとても有効な防御方法であると思われる。
また、この恐竜は草食性であり、エサにしたのはソテツやヤシなどの植物であった。強力なクチバシを使って硬い草をむしり取ることができた。そして、臼歯(きゅうし)を使って口の中に入れた草を咀嚼することができた。
化石について
最初に発見されたカスモサウルスの化石は、首のえり飾りの一部であった。それは1898年にカナダのアルバータ州のレッド・ディア川沿いで、ローレンス・ラムによって発掘された。ローレンス・ラムは最初、その化石をモノクロニウスのものだと考えた。しかし、1914年にチャールズ・スタンバーグによってより完全な頭骨の化石が発見されて、ラムは自分がもともと発見した化石に対して新たにカスモサウルスと命名した。
これまで多くのカスモサウルスの化石が、カナダのアルバータ州や、米国のテキサス州などで発見されている。
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