コエロフィシス


Coelophysis Dinosaurs Walk Amongst a Forest
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基本データ

  • 分類:獣脚類
  • 属名:Coelophysis
  • 生息年代:三畳紀後期
  • 食性:肉食
  • 全長:約3メートル
  • 重さ:35キログラム
  • 化石が発見された場所:米国

特徴

コエロフィシスの後肢は強力で、敏捷だった。後肢には3本の長い指と、1本の短い指がついていた。コエロフィシスは、ワニのような形をしたフィトサウルスのような大型の天敵から素早く逃れることができた。前肢は小さく、おそらく歩くのには用いられなかっただろう。前肢はエサを集めるのに使用された可能性がある。頭部は大きく、吻はとがっていて、大きな目をしていた。

アゴについての詳細な研究が行なわれると、コエロフィシスが小さな歯をもっていたことがわかった。この歯はナイフのように鋭かった。

何体かのコエロフィシスの化石の中には、胃の部分に同種の骨が含まれていた。このことから、コエロフィシスが共食いをしていた可能性も浮上する。

コエロフィシスには体格がたくましいものと、ほっそりとしたものがいて、これは雌雄を判別するときの手がかりになるものである。

生態

コエロフィシスは肉食動物としては珍しかった。コエロフィシスは大きな群れをつくって生活していたからである。現代でもウィルドビーストやカリブーのような草食動物は群れをつくるが、肉食動物は大きな群れを作って生活しない。米国のニュー・メキシコのゴースト・ランチ周辺で発見された化石から、コエロフィシスが群れをなして移動していたことが明らかになっている。

コエロフィシスは待ち伏せの達人でもあった。おそらく、コエロフィシスのエサは魚類であり、川沿いで生活していて、草むらに潜みながら獲物を狙っていただろう。また、魚類以外では昆虫類や、トカゲに似た爬虫類、小さな恐竜などをエサにしていた。

後の時代に登場する巨大な肉食恐竜とは違って、三畳紀の獣脚類は捕食動物であると同時に、ほかの天敵から食べられるエサでもあった。天敵としてあげられるのは、コエロフィシスよりも1トン以上大きかったフィトサウルスや、ポストスクスのような活発で強力な恐竜などであった。これらの恐竜が三畳紀の世界を支配していたのである。

化石について


Dinosaur Fossil (Coelophysis Bauri), 210 M.Y.A., New Mexico
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コエロフィシスは1881年にデイヴィッド・ボールドウィンによって発見された。その後、1889年に米国の古生物学者、エドワード・ドリンカー・コープによって記載された。

1947年になると、米国のニュー・メキシコのゴースト・ランチで、エドウィン・コルバートによって、たくさんのコエロフィシスの化石が発見された。ニューメキシコはコエロフィシスのボーンベッドが発見された場所としてかなり有名である。

ニュー・メキシコのゴースト・ランチ以外だと、コエロフィシスの化石はアリゾナ州のペインテッド砂漠で発見された。そこでは30メートル以上の長さに及ぶ、石化した木の幹が発見されている。コエロフィシスが生きていた時代に森林がどんな様子だったかというのが、その木の幹からわかる。

豆知識

コエロフィシスの近縁の恐竜としては、ポドケサウルスや、ドイツで発見されたハルティコサウルスやプロコンプソグナトゥス、アフリカのジンバブエと米国のアリゾナで発見されたシンタルススなどがあげられる。

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