プシッタコサウルス

基本データ

  • 分類:角竜類
  • 属名:Psittacosaurus
  • 生息年代:白亜紀前期
  • 食性:植物食
  • 全長:約2メートル
  • 重さ:40キログラム
  • 化石が発見された場所:モンゴル、中国、タイ

特徴

プシッタコサウルスは角竜類の中では最も古く、そして体のサイズが小さい恐竜のひとつである。

プシッタコサウルスは後の時代に登場する近縁の角竜たちにあまり似ていなかった。前肢は短く、手でモノをつかむことができた。頭部は小さくて角もついておらず、首にはエリ飾りもなかった。だが、この恐竜は口の先端がオウムのクチバシのような形をしていた。これは角竜全般に共通する特徴である。プシッタコサウルスには、えり飾りがなかったが、そのかわりに頭部の後方部分に出っ張りがあった。これがえり飾りの初期の形態だったのかもしれない。

この恐竜は角もえり飾りも無かったので、おそらく捕食者から身を守る唯一の方法は、すばやく走って逃げることだけだっただろう。

プシッタコサウルスの頭骨というのは、角竜類と共通する特徴が多かったが、体全体の骨はファブロサウルスヒプシロフォドンなどに似ていた。そのため、この恐竜の記載者のヘンリー・オズボーンは最初、プシッタコサウルスを鳥脚類の恐竜だと考えた。もし、この恐竜の頭骨が発見されなかったら、プシッタコサウルスは角竜類に分類されることはなかったかもしれない。

プシッタコサウルスに近縁の恐竜としては、プロトケラトプスや、バガケラトプス、ミクロケラトプス、モンタノケラトプス、レプトケラトプスなどがいた。

生態

プシッタコサウルスは草食恐竜であった。エサにしていたのは、ソテツのような植物だっただろう。この恐竜は普段は二足歩行だったが、エサを食べるときはおそらく四本足で立つこともあったと思われる。

化石について

プシッタコサウルスは1922年に、外モンゴルで最初に発見された。その後、1923年に古生物学者のヘンリー・F・オズボーンがこの恐竜の記載を行なった。

古生物学者たちは、これまでにたくさんのプシッタコサウルスの化石を中国とモンゴルで発見してきた。最近では、タイやロシアのシベリアでも化石が発見されている。

自然災害によってこの恐竜が大量に突然死し、化石が同じ場所で大量に発見されていることから、プシッタコサウルスは群れを作る習性をもっていたと考えられている。また、中国の遼寧省の熱河層群で発見された成体の化石は、34体の赤ん坊をかばうような姿勢で化石になっていた。この化石の発見は、恐竜の親が子供の世話をしていたということを示す重要な証拠となっている。

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